クリエイターを中心に、さまざまなジャンルで活躍する方々にkarrimorのプロダクトをレビューしてもらうという企画〈day with karrimor〉。第一回は、東京をベースに、プロダクトやグラッフィックを中心としながらもジャンルレスに活躍するデザインユニット〈MUTE〉。
イトウケンジとウミノタカヒロにより、2008年に結成し、「物の背景にある、はっきりとは掴みきれない曖昧な空気を、曖昧なままにしっかりと掴みながら、生活に溶け込むものを考える」をテーマに活動しています。
今回は〈MUTE〉の二人に、ライフスタイル向けのデイパック〈route 25〉を使ってもらい、インプレッションを訊くことに。デザイナーという目線で、デイパックをレビューしてもらいました。
- まずは〈MUTE〉が手がけてきた主な仕事をご紹介。
ガラス作家さん9組による展示、「9lass / グラス」では、グラフィックやwebデザイン、会場構成だけでなく、プロダクトデザインも担当。同時開催でガラス作家さんとデザイナーのコラボ企画にも参加し鏡の試作品を提案。
石の産地である香川県高松市牟礼町、庵治町にて、石を使ったプロダクトブランド「AJI PROJECT」にデザイン監修として参加。各工房まで行って、ひとつずつインテリア商品を開発しています。現在3年目に突入。
- 石川県の伝統工芸である山中漆器。その漆器作りに使われる轆轤引きの技術を活かしたブランド「Soji」。木の質感を活かした生活の道具を提案しています。宮城県石巻市のDIYメーカー〈石巻工房〉とは、ガーデニング等でも使えるトローリーのデザインとスツールのデザインを担当。展示会等の会場構成やそのグラフィック、石巻工房主催のワークショップの講師も受け持っています。といったように、プロダクトやグラフィックのデザインだけでなく、ものづくりのの本質を見極め、各地の工房や職人さんたちと、ひとつひとつ大切にブランドをつくり上げています。
そんな〈MUTE〉の二人による〈route 25〉のレビューをお届けします。
- イトウ— 13インチのPCを安心して収納できるのは嬉しいポイント。プレゼンや打ち合せにはPCをいつも持っていくし、自宅からの通勤時にも携行するので、”定位置”として専用のポケットが備わっていると助かりますね。バックルで留められるので携行時の安定感もある。もちろんメインコンパートメントの収納もたっぷりあるから、普段つかうにはじゅうぶん。体にぴったりとフィットするデザインも特徴ですね。
- ウミノ— フロントポケットには小物類を一式入れています。iPhoneの充電器や筆記具類、財布のほか、文庫本などですね。小さなポケットがいくつもあるので、かなり細かく整理できます。
あと、さすがアウトドアメーカーだなと思ったのが、ジップにかぶさるフラップ。自転車での移動が多かったり、出先で突然の雨に降られてしまったりしたときに、ジップが覆われていることで内部への浸水が抑えられるという安心感があります。普段使いのデイパックでも、こういったアウトドアで培われた機能が盛り込まれているのは感心しました。
- イトウ— サイドポケットを備えたデイパックはいろいろとあるけれど、〈route 25〉は背負ったままでも出し入れがしやすい。開口部の角度が真上ではなく少し斜めになっているからかな。ペットボトルのほかに文庫や財布など、すぐに取り出したいものを入れるのにとても便利です。
ショルダーハーネスのつくりのよさもデイパックを選ぶ上で大切にしたいところ。PCを入れたりすると、実は結構な重量になるんです。長時間背負ったときに食い込んできて痛くなってしまうことがあるんです。その点〈route 25〉はクッション性が高くぴったりフィットするので、今まで気になったことがありません。
- ウミノ— 個人的にとても気に入っているのが、チェスト部分のベルト。ちょっと走ったりするときや自転車に乗るときなど、リュックを安定させたいときにこのベルトを締めるのですが、ショルダーハーネスとの接合部分が可動式になっているので、ちょうどいいところに動かせます。バックルも締めたり緩めたりしやすく、細かいところにもこだわっているなあと。
イトウ&ウミノ— 〈route 25〉は一見シンプルなデザインなのですが、実際に使ってみるとアウトドアブランドらしい機能が随所にちりばめられていて、見た目以上に便利。デイパックはデザインで選ぶことが多いと思いますが、機能性や実用性も重要だなと再認識しました。
しっかりとした作りなのにとっても軽いのも魅力。風合いのある素材感と色味もよくて、最近はどこにいくにも〈route 25〉が活躍しています。