世界中を旅するTRANSITが、毎号karrimorのアイテムとともに旅をする企画。今回はバックパック〈wiz day pack〉とともに、韓国をめぐる旅。ソウルだけでなく、釜山や小さな港町、山あいにある街を訪れ、豊かな海の幸と活気ある人びとの暮らしを見つめた7日間。
まずは釜山へ。ビーチを散策
韓国第二の玄関口、釜山から旅を始めた。まずは海辺の空気を味わいたくて、高層マンションが立ち並ぶ広安里(ガンアンリ)ビーチを散歩。毎年、国内外から100万人以上が訪れるという釜山花火大会の舞台だ。秋だというのに、砂浜で楽しむ家族連れやカップルでにぎわっている。
釜山の台所、チャガルチ市場
釜山の南浦洞にあるチャガルチ市場は、地元の人が日常的に買い物に来る台所のような場所。韓国最大級の規模を誇り、新鮮な魚介類がひしめき合っている。メインとなるビルもあるが、露店を歩くのが楽しい。日本では珍しい魚や、エネルギッシュなおばさんたちに元気をもらう。
“東洋のナポリ”、統営(トンヨン)へ
釜山から南へ、バスに揺られて約1時間半。小さな島々が点在し、入り組んだ海岸線が美しい港町、統営にやってきた。フグやウナギといった魚介が絶品で、中央市場にある食堂で昼食をとる。起伏が激しい島で、丘を登り、湾を見下ろすと、瀬戸内海を思い出すような風景に出会った。
伝統工芸が盛んな街
統営は、李朝家具や螺鈿細工など伝統工芸がさかんな街。宿泊先の韓屋で、このナジョンと呼ばれる螺鈿細工を見つけた。もともと中国から韓国にわたり、高麗時代に発展を遂げたと言われる工芸品。漆が用いられるようになったのは、韓国独自の技法なのだとか。
韓国伝統の色彩が美しい寺院
弥勒山の中腹に位置する弥来寺は、統営でも代表的な古刹。韓国に今も残る伝統の五方色を使用し、さまざまな文様と絵を描いた美しく荘厳な装飾の「丹青(タンチョン)」がここでも見られる。初めは照れていたが、次第にポーズをとってくれるようになった僧侶のお二人。
大らかに蛇行する蟾津江(ソムジンガン)
韓国の慶尚道と全羅道の境を流れる蟾津江(ソムジンガン)は、韓国で4番目に長い川。四季によって色彩が変わる自然豊かな場所で、河東の双渓寺(サンゲサ)や、韓国の大河小説「土地」の舞台にもなった平沙里(ピョンサリ)など名所もたくさん。名物・シジミスープのヌードルは、疲れた胃を癒す味。
麗水の海を空から眺める
次に訪れたのは、港町、麗水。2012年に国際博覧会エキスポが行われて以来、観光客が増えたという街である。韓国初の海上ケーブルカーで、往復30分の空の旅を楽しんだ。緑や船、カラフルな街並みなど変化に富む風景で、飽きることがない。
麗水、浪漫屋台の夜
観光客に大人気なのが、海洋公園の李舜臣広場に出現する「浪漫屋台」。仕事帰りの同僚や家族連れ、若者たちでにぎわうアウトドア・ゴールデン街である。隣の店、そして客同士の距離が近いこともあり、あちこちで盃を交わす音が聞こえてくる。
カンジャンケジャンに舌鼓
韓国の港町にきたからには必ず食べたかった一品が、生のワタリガニを醤油漬けにして熟成させたカンジャンケジャン。甘くて辛いコクに、箸が止まらない。そして韓国の食堂では、料理の前に出てくる前菜の量が凄まじい。おもてなしへの強いこだわりと美学を感じる。
景福宮(キョンボックン)で見た黄葉
空の高い港町からソウルの大都市に着いた途端、自然が恋しくなってしまった。食事と買い物は後回しにして、景福宮を訪れる。朝鮮王朝を起こした太祖が1394年に建てた王宮で、壬辰倭乱(文禄の役)で焼失するまで使用されていた場所。庭園美にしばし見惚れる。
どこか懐かしい、ソウルの夜
歴史的情緒が残る鍾路区、三清洞(サムチョンドン)エリア。クラシックでモダンな飲食店が並ぶ路地を抜けると、“野外深夜食堂”といった風情の光景が現れる。カルビや豚の皮揚げ、砂肝と焼酎が身体を温め、心もポカポカになる。
ザ・広蔵市場(カンジャンシジャン)・ランド
帰国の時間が迫っていても、ここでお昼を食べないと帰れない。まるでテーマパークのようにごった返すカンジャンシジャン。土産物や乾物、織物、革製品、調理道具なども眺めつつ、「うまいもん」市場へ到着すると、韓国料理のソウルと共に、キンパッやビビンパッなどを時間が許す限りいただくのである。
- TRANSIT 編集部
カルチャー面での繋がりがますます強くなり、常に影響しあってきた相手、韓国。そして、国交がなく謎に包まれた国、北朝鮮。TRANSIT42号ではそんな2つの国がある朝鮮半島を総力特集しました。韓国の取材班は、首都ソウルのほか、第二の都市・釜山や半島の南側にある小さな港町をめぐりました。おいしい食事や伝統文化、そして飾らない人びとの素朴な優しさに触れながら旅をしたことで見えてきた、意外に知らなかった隣国の姿をお届けします。
karrimorと韓国を旅して
- [ ウィズ デイパック ]
“チープシック”をコンセプトに開発された新ライン『karrimor wiz』。マットな生地とシンプルなデザインは、 使いやすい機能で男女問わずタウンユースで活躍するデイパックです。アウトドアのフィールドで培ったテクノロジーや機能性をもりこみながら、日常にフィットするデザインに仕上げています。
安定性を高めるチェストベルトに加え、ボトルや小物の収納に便利なサイドポケット、貴重品をいれられるバックポケット、大きなフロントジップポケットまで、機能性をエッセンスとして加え、使いやすさを追求したデイパックです。ポイント
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