2013年5〜6月、北米大陸最高峰デナリ峰遠征に向けて日本を出国。しかし現地に到着してみると、なんと入山できないことが判明…。これも何かの運命と気持ちを切り替え、6,000m峰登山に対応できる装備もあるので、より冒険度の高いマーカス・ベーカー峰(4,016m)に挑戦することに。
パイロット含めて定員2名の小型セスナ機で、BCから順番に離れます。30分程の飛行で、未舗装の質素な飛行場に到着です。
美しい氷河の世界から、気持ちいい草木の世界に戻りました。
写真1枚と数枚の資料だけで挑戦したマーカス・ベーカー峰登山終了です。
帰国予定日まで日数がたくさんあります。アラスカ州全土の大きな地図を広げて、明日から何して遊ぶかみんなで考えます。隊長はアラスカに精通しているため、レンタカーに野営道具一式を積んで、アラスカ中を旅してみることに。
初日の移動距離800㎞。初めてのアラスカなので、見るもの、聞くもの全てが新鮮。毎日楽しいことばかりです。
昼食の時間になれば、見晴らしのいい所に車を停めて、道路の脇で昼食を作ります。
夕方になれば、気持ちが良さそうなキャンプ場を探して泊まります。
何日もこのような旅生活が続くと、日本でのキャンプの考え方に大きな違いに気がつきます。
ドライブが目的ではありません、素敵な山を見つければ、地図がなくても登山道らしきものを探して登ってみます。
熊の新しい足跡を見つければ、すぐに戻ります。
川でサーモンが釣れると聞けば、竿をレンタルして釣りに挑戦です。
アラスカでは、釣りまでも豪快です。海釣りで使うようなタックルに、大雑把な仕掛け。初心者が仕掛けを適当に川へ放り込んでも、海から遡上してきた美味しいレッド・サーモン(紅サケ)が12匹も釣れました。隊長の親しい友人にも会いながらの、アラスカ数千㎞ドライブ旅行も終わりです。帰国の準備をしながら、改めてデナリ峰に挑戦する計画、それにマーカス・ベーカー峰にも再挑戦する計画が加わりました。海外遠征は、ひとつの登山が終わると、新しい登山計画がふたつに増えます。登山には終わりがないことに、いつも苦笑いです。